点滴による犬のターミナルケア|脱水の緩和ケアにできることとは

点滴による犬のターミナルケア|脱水の緩和ケアにできることとは
犬が高齢になったり、重い病気と向き合うようになった際に「ターミナルケア」という言葉を耳にしたことはありますか?
ターミナルケアとは犬が最期まで過ごす時間の苦痛をできるだけ和らげるために行うケアです。
今回の記事では点滴による犬のターミナルケアについてご紹介します。
愛犬との最期の日々まで何かできないか悩まれている方はぜひ最後までお読みいただき、参考にしてください。
犬のターミナルケアとは
ターミナルケアとは余命の限られている犬に対して苦痛を和らげ、余生を穏やかに過ごさせることを目的としたケアです。
犬の病気を治すことが難しいとき、犬が高齢で積極的な治療に耐えられないと判断されたときなどに犬の生活の質を優先したケアが行われます。
具体的なターミナルケアの方法には
- 皮下点滴による脱水予防
- 鎮痛剤による痛みのコントロール
- 酸素吸入による呼吸の安定化
- 流動食等による食事の補助
などが挙げられます。
ターミナルケアにおける皮下点滴とは
ターミナルケアにおける点滴の役割は脱水の予防です。
犬のターミナルケアで一般的に行われる点滴は血管に留置針を刺して行う「静脈点滴」とは異なり、皮下に直接針を刺すことで補液を行う「皮下点滴」です。
具体的的に皮下点滴を行う場面には
- 慢性腎臓病
- 腫瘍性疾患
- 老衰
などが挙げられます。
これらの病気では体内の水分調整がうまくいかなかったり、食欲や飲水量が低下することで脱水が進行することが多いです。
脱水は倦怠感や吐き気などの原因になり、犬の体調をさらに悪化させてしまいます。
そのため、皮下点滴によって水分を補うことがとても大切です。
皮下点滴のメリット

皮下点滴は静脈点滴と比較してどのようなメリットがあるのでしょうか。
以下では皮下点滴の利点に関してご紹介します。
短時間で行うことが可能
皮下点滴は最短で5〜10分程度で処置が可能です。
静脈点滴ではゆっくり点滴を流すため、半日以上の入院が必須になります。
皮下点滴の場合は入院が不要であり、犬の負担を減らすことができます。
静脈留置が不要
静脈留置とは点滴を流すために血管に固定する細い管です。
静脈点滴の場合は血管に針を刺し、静脈留置を設置する必要があります。
皮下点滴の場合は静脈留置が不要なので、静脈留置による違和感やストレスをなくすことができます。
自宅で行うことが可能
皮下点滴は獣医師の指導のもと練習することで、自宅で飼い主様が行うことも可能です。
自宅で皮下点滴を行うことで自宅と動物病院の移動の負担を減らすことができます。
点滴を行う注意点
皮下点滴は比較的取り入れやすい治療法ですが、皮下点滴を行う上でいくつか注意点があります。
1つ目の注意点は点滴の量と頻度です。
皮下点滴を行うと体内の水分量が増えるため、心臓に負担をかけてしまうことがあります。
心臓病を持つ犬では特に体調や呼吸状態を観察しましょう。
2つ目の注意点は皮下点滴の際の感染です。
皮下点滴による感染を防ぐために、毎回針は交換し、針を刺す部位はしっかり消毒することが重要です。
まとめ
ターミナルケアは犬が穏やかな最期を迎えるために重要な役割を果たします。
少しでも後悔がないように治療内容を飼い主様と獣医師でしっかりと話し合い、ターミナルケアも含めて判断することが必要です。
当院では愛犬との最期の時間を穏やかに過ごすためのサポートを行っております。
犬のターミナルケアをご希望の方はぜひ当院までご相談ください。