犬の腸管切開術|誤食して腸がつまったらどうする?

走っているブルドッグ

犬の腸管切開術|誤食して腸がつまったらどうする?

犬は好奇心旺盛な生き物で、普段から色々なものを口に入れてしまいます。
口に入れたものをそのまま誤食することも珍しくありません。
「うちの犬はよくおもちゃを噛んで食べてしまう」
という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
場合によっては誤食したものが腸に流れてつまってしまい、腸を開く腸管切開術が必要になることがあります。

今回は犬が誤食をしてしまった際の対応と、腸管切開術が必要になるケースについて解説します。
ぜひ最後までお読みいただき、愛犬が誤食してしまった際に役立てていただけると幸いです。

おもちゃで遊んでいる犬

犬が誤食した時の対応について

犬の誤食は特に若い犬で多く、食べ物ではない「異物」や、チョコレートなどの犬にとって中毒を起こすものでも関係なく食べてしまうことがあります。
犬が以下のようなものを誤食したときは、なるべく早く動物病院を受診しましょう。

  • 食べ物ではない異物(おもちゃ、ひも、ペットシーツなど)
  • 中毒を起こすもの(チョコレート、玉ねぎ、人間の薬など)
  • 食べて安全か判断できないもの

何かを飲み込んだとしても、胃の中にあるうちは薬で吐かせる処置をするか、内視鏡によって摘出することが可能です。
しかし、特に異物が胃を通って腸に流れていくと、腸閉塞を起こす危険性があります。
腸閉塞を起こした場合は、腸管切開術によって異物を摘出しなければなりません。
犬が誤食してしまったことに気が付いたときは、すぐに動物病院を受診してください。

犬の腸管切開術の適応

犬の腸管切開術は、腸を切って異物を摘出する手術です。
具体的には以下のような異物が腸閉塞を起こす可能性があるため、腸管切開術の適応になることがあります。

  • 胃の中でほぐれない異物
  • ひも状の異物
  • 大量の異物

それぞれ見ていきましょう。

胃の中でほぐれない異物

胃の中でほぐれない異物は、形を維持したまま腸の中に流れてしまうため、腸のどこかでつっかえて詰まってしまうことがあります。

具体的には以下のようなものがよく腸閉塞を起こします。

  • 梅干しの種
  • ビー玉
  • ジョイントマット
  • 靴下

犬の体格にもよりますが、小さなものであっても腸閉塞を起こすことがあるので注意が必要です。

ひも状の異物

ひも状の異物は、端っこだけ胃から抜けなくなると腸に流れた部分がからまって腸閉塞を起こします。
また、からまっているうちにひも状の部分が腸の中でピンと張って張力をもつと、腸粘膜が破れて穴が開いてしまうこともあります。

具体的には以下のようなものです。

  • 衣類やバッグのひも
  • 荷造りひも
  • マスクのひも

ひも状の異物は腸の中で流れるように思えますが、腸閉塞や腸が破れたりする原因になりやすいため、愛犬が誤食しないように気を付けましょう。

大量の異物

大量の異物は、少量なら便に出てくるようなものでも大量に誤食する場合に腸閉塞を起こすことがあります。
日常的に食べてしまっているために問題視していない飼い主さんもいらっしゃいます。

以下のようなものは大量に飲み込んでしまうと腸閉塞を起こします。

  • 砂利
  • ペットシーツ
  • ビニール袋

犬の体格にもよりますが、どれも少量であれば誤食しても便に出ますが、大量に飲み込むと腸閉塞を起こすことがあります。
特に自宅の敷地内に砂利を敷いている方は、気づかないうちに犬が砂利を大量に飲み込んでいることがあるので気を付けましょう。

おもちゃを咥えている犬

犬の腸管切開術について

犬の腸管切開術は、腸を切開して腸の中の異物を摘出する手術です。
異物が腸閉塞を起こしてしまうと、内視鏡で取り出すのは難しいため外科手術によって摘出します。
通常は腸の閉塞している部分を切開して異物を取り出し、切開したところを吸収糸で縫合すれば元通りに腸が機能するようになります。
術後は数日間絶食で点滴をしながら入院することが多いです。

腸閉塞を起こしてすぐに手術をすれば、腸管切開術によって治療が可能です。
しかし、腸閉塞を起こしてから長時間経過した場合は、腸が壊死したり穴が開く可能性があります。
壊死したり穴が開いた腸は機能しないため、腸管を部分切開するのではなく、部分切除して健康な腸どうしを縫い合わせることになります。
少しでも愛犬のダメージを少なくするためには、誤食に気が付いたら一刻も早く動物病院を受診しましょう。

まとめ

腸管切開術は、犬が誤食したものが腸閉塞を起こしたときに実施する手術です。
特に若い犬は何でも食べてしまいますから、家の中には誤食したら危ないものは置かないように気を付けてください。
また、愛犬が何かを誤食したことに気づいたら一刻も早く動物病院を受診しましょう。
早めに対応すれば、薬で吐かせたり内視鏡を使ったりして、外科手術をせずに済むこともあります。

当院では、犬の腸管切開術などの外科手術にも対応しています。
手術が必要な際にもわかりやすく丁寧な説明を行い、その子にとってベストな治療を飼い主様とともに考えています。
愛犬の体調不良に気が付いたら、お気軽にご相談ください。