モルモットの尿路結石症について|排尿時の痛みは要注意?

モルモットは人にも慣れやすい人気の草食動物です。
モルモットも人間や犬猫と同様に病気にかかることがあります。
中でもモルモットがかかりやすい病気に尿路結石症があげられます。
「尿路結石症ってモルモットも痛いの?」
「予防はできる?」
「どんな治療をするの?」
このような疑問をお持ちのご家族もいらっしゃると思います。
今回は、モルモットの尿路結石症について詳しく解説します。
ぜひ最後まで読んで、モルモットの健康管理に役立てましょう。
モルモットの尿路結石症とは?
モルモットの尿路結石症は
- 腎臓
- 尿管
- 膀胱
- 尿道
などに結石ができる病気です。
尿路結石症の原因は
- カルシウム・ビタミンDの過剰摂取
- 飲水不足
- 遺伝的要因
などだと言われています。
モルモットの尿路結石症は2歳以降の中高齢のモルモットでよく見られる病気で、性別に関係なくオスもメスもかかります。
モルモットの尿路結石症の症状は?
モルモットの尿路結石では
- おしっこが出なくなる
- 血尿
- 排尿時に痛みがある
- 元気食欲がなくなる
などの症状が見られることがあります。
尿路結石症は人間では三大激痛の一つと言われることもありますよね。
モルモットでも同じく痛みの出る病気です。
モルモットは痛みに弱い動物と言われているので、痛みがあると食欲がなくなってしまうことが少なくありません。
モルモットなどの草食動物は食欲がなくなり、胃腸が動かなくなると最悪の場合死亡してしまうこともあります。
いつもと違う様子に気づいたら、早めに動物病院を受診することが大切です。
モルモットの尿路結石症の治療はどうするの?
尿路結石症の治療法は、結石の大きさや位置によって異なります。
それぞれ解説していきましょう。
膀胱や尿道に結石がある場合
尿路結石の治療では外科手術で結石を除去することが一般的です。
膀胱や尿道に結石がある場合は、外科手術が第一選択になります。
結石が小さく、自然な排出が期待できそうな場合は、痛みを内服で和らげながら、飲水と点滴で内科的に治療することもあります。
腎臓や尿管に結石がある場合
大きさを問わず腎臓や尿管に結石がある場合は、手術での除去が難しいため内科治療が選択されます。
点滴や飲水量を増やすことで自然と排出されるのを待つことになります。
もしくは、膀胱の中に結石が移動すれば手術による摘出が可能です。
外科手術と自然排出どちらがいいの?
先にお伝えした通り、尿路結石の治療では外科手術が一般的です。
外科手術のメリットは結石による痛みを長く我慢することなく、即時取り除けることです。
自然な排出を待っている間モルモットは結石による痛みを感じるため、痛み止めが切れると辛くなってしまいます。
もちろん小さな動物なので麻酔の心配があるご家族の方も多いと思います。
しかし、尿路結石の自然排出を待っている間にモルモットの体力がなくなってしまうことも十分考えられることです。
結石による痛みの症状がない場合は自然排出を待つこともありますが、痛みがある場合は可能な限り外科手術がおすすめですね。
治療方法や麻酔については、獣医師とよく相談してください。
尿路結石症の予防は?
尿路結石症を予防する方法はあるのでしょうか?
尿路結石症はカルシウムやビタミンDの過剰摂取、水分不足も原因だと言われています。
そのため食事や水分補給で、ある程度予防することができます。
残念ながら食事や水分補給が完璧であっても尿路結石症になってしまうことはあります。
完全な予防は難しいですが、出来る限り尿路結石症になる確率を減らしたいですよね。
食事や水分補給について詳しく説明していきます。
食事
モルモットの成長期におすすめされるアルファルファという牧草があります。
アルファルファはカルシウムを多く含んでいる牧草です。
成長期を過ぎたらアルファルファは避け、チモシーなどの低カルシウムの牧草をあげるようにしましょう。
水分補給
尿路結石症の予防には水分補給も重要です。
モルモットは体の割には多くの水分を必要とする動物です。
具体的には体重100gあたり10mlほど飲むと言われています。
新鮮な水をいつでも飲める状態にしておきましょう。
もし飲水量が少ないなと感じたら、シリンジなどであげるようにしてみてください。
まとめ
モルモットの尿路結石症は、腎臓や膀胱に出来る結石が原因で排尿時の痛みや血尿などがおこる病気です。
モルモットは痛みに弱いため、痛みから食欲がなくなってしまうこともあります。
早期に治療を行い、モルモットの苦痛を早めに減らしてあげることが重要です。
モルモットが痛みを感じている場合は、早めの動物病院への来院をおすすめします。
当院ではモルモットの尿路結石症にも対応しています。
治療方法やモルモットの麻酔などで疑問や不安に思うことがあれば遠慮なくご相談ください。
もちろん治療だけではなく健康診断もお受けしています。