犬の胆のう摘出とは?手術の適応と流れ、術後ケアまで徹底解説

犬の胆のう摘出とは?手術の適応と流れ、術後ケアまで徹底解説
犬の「胆のう」という臓器には、さまざまな病気が起こることをご存知でしょうか?
「検査で胆のうに異常が見つかった」
「胆泥症や胆石があるといわれた」
そのような場合に、「胆のう摘出」という手術が必要になることがあります。
この記事では、犬の胆のう摘出がどのような手術なのか、手術の流れや術後の注意点まで詳しく解説します。
最後までお読みいただき、犬の胆のう摘出について理解を深めましょう。
犬の胆のうとは?
犬の胆のうとは、肝臓のすぐそばにある袋状の臓器で、肝臓から作られる胆汁を貯蔵しています。
胆汁は、食べ物が胃から腸に送られると十二指腸に分泌され、脂肪の消化を助けます。
犬の胆のう摘出とは?
犬の胆のう摘出とは、異常を起こした胆のうを全身麻酔下で取り除く外科手術です。
手術時間は胆のうの状態にもよりますが、1〜3時間程度が目安です。
犬の胆のう摘出は、お腹を広く切開し、肝臓から胆のうを丁寧に分離した後、胆のうを摘出する手術です。
一般的な外科手術よりも高度な技術が必要なため、実際の症例経験や術後管理の体制が整った動物病院を選ぶことが大切です。
犬の胆のう摘出が必要な病気とは?

犬の胆のう摘出が必要となる病気は、
- 胆石症
- 胆のう粘液嚢腫
- 細菌性胆のう炎
- 総胆管閉塞
などがあります。
それぞれを詳しく見ていきましょう。
胆石症
胆石症は胆のうの中に石ができる病気です。
胆石の多くは、コレステロールやビリルビンでできています。
しかし、胆石が作られる原因についてはまだはっきりと分かっていません。
胆石は、胆のうと小腸を繋ぐ総胆管を詰まらせる可能性がありますので、予防的に胆のう摘出を行う場合があります。
胆のう粘液嚢腫
胆のう粘液嚢腫は、胆のうの中にゼリー状の「ムチン」という物質が溜まる病気です。
高脂血症やホルモンの病気が関連すると知られていますが、原因ははっきりとは分かっていません。
胆のう粘液嚢腫は進行すると胆のう破裂を起こす可能性があります。
早めの胆のう摘出が一般的な治療方法となります。
細菌性胆のう炎
細菌性胆のう炎は、細菌が十二指腸から胆のうに侵入することで起こります。
初期は抗菌薬による内科的な治療を行いますが、治療に反応がない場合は胆のう摘出を行う場合があります。
総胆管閉塞
総胆管閉塞は、多くは胆石やムチンなどが総胆管を詰まらせることで起こります。
その他、膵炎などの炎症が、外側から総胆管を狭めることで起こることもあります。
総胆管閉塞の治療では、閉塞の解除と同時に胆のう摘出を行うのが一般的です。
犬の胆のう疾患を疑う症状とは?
犬の胆のう疾患を疑う症状としては、
- 嘔吐や下痢を繰り返す
- 食欲が低下する
- 目や歯茎が黄色くなる
- ぐったりする
などが挙げられます。
胆のう疾患は初期では症状が出にくく、気づかれないことも多いです。
これらの症状が見られた際は、胆のう疾患の可能性があるので早めに動物病院を受診しましょう。
放置すると、胆のうが破裂したり、重度の腹膜炎を起こしたりする可能性があります。
犬の胆のう摘出の入院期間

胆のう摘出の入院期間は5〜10日程度で、術後に点滴や抗生剤の投与を行い、食欲や元気が戻れば退院となります。
高齢の犬や他の病気を併発している場合は、入院期間が長くなることもあります。
犬の胆のう摘出後の注意点
胆のう摘出は一般的に安全性の高い手術ですが、いくつか注意点があります。
術中や術後に起こりやすいトラブルとしては、
- 手術中の出血
- 感染や胆汁による腹膜炎
- 総胆管の再閉塞
- 術後の嘔吐や下痢
などがあります。
しかし、適切に手術を行えば、胆のう摘出の術後は良好です。
また、胆のうを摘出した後はフードの管理も重要で、
- 一度にたくさん食べさせない
- 脂肪分の多いフードを避ける
- 消化の良い低脂肪の療法食を与える
といった工夫が必要です。
まとめ
犬の胆のう摘出は、高度な技術が必要な手術です。
胆泥症や胆石症を放置すると、胆のう破裂を起こし命に関わる可能性があります。
当院では、胆のう摘出をはじめとする外科治療に力を入れています。
手術が必要かどうかお悩みの際はいつでもご相談ください。