
こんな症状、見られませんか?
- ごはんを食べたがらない
- いつもより元気がない
- 下痢や嘔吐が続いている
- 咳をするようになった
- 尿の量や回数が変わった
- 足をかばって歩いている
- 皮膚の様子がおかしい
- 目が赤くなっている
- よだれが多い気がする
愛犬にこうした様子が見られたことはありませんか?
犬の体調の変化は、ほんの些細なサインから始まることが多いです。「いつもとちがうかも」と感じた時点で、すでに体内で何らかの異常が起きている可能性があります。
犬は人のように言葉で不調を訴えることができません。だからこそ、日々のちょっとした様子の変化を見逃さず、早めに受診することが健康を守る第一歩です。
当院では幅広い症状に対応し、それぞれの犬に合わせた診断と治療を行っています。
食欲がない場合
食欲の低下は、単なる「わがまま」ではなく、体調不良によって食べられない可能性を考える必要があります。
考えられる主な病気は以下の通りです。
- 消化器疾患(胃腸炎、膵炎など)
- 腎臓病、肝臓病などの内臓疾患
- 歯の痛み(歯周病や口腔内腫瘍など)
- 発熱や感染症
- 精神的ストレスや環境の変化
「おやつは食べるけどごはんは食べない」というケースもあるかもしれません。
しかし、放置すると脱水や栄養失調を招くことがあります。食欲の低下が2日以上続く場合は早めの診察をおすすめします。
食欲はあるけど痩せてきている場合
「食欲はあるけど体重が落ちてきている」という場合にも病気の可能性があります。
若い犬の場合は、吸収不良が起こっている可能性が高く、
- 寄生虫感染
- 膵外分泌不全
- 炎症性腸疾患(IBD)
- 門脈体循環シャント
などが考えられます。
高齢の場合には、内分泌疾患や腫瘍性疾患が関わっている可能性も。
具体的には
- 糖尿病
- 副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)
- リンパ腫
- 慢性腎機能障害
などがあげられます。
いつもより元気がない場合
- 寝てばかりいる
- 散歩に行きたがらない
- なんとなくおとなしく感じる
など、活発さがなくなってきたと感じることがあるかもしれません。そのような場合は、体のどこかに異常がある可能性があります。
考えられる主な病気
- 発熱や感染症
- 心臓病(僧帽弁閉鎖不全症)
- 腫瘍
- 内分泌疾患(クッシング症候群など)
- 関節や筋肉の痛み
- 貧血
- 高齢に伴う体力の低下
急に元気がなくなった場合は、何らかの急性疾患が疑われます。ぐったりしているようであれば、すぐに当院を受診してください。
下痢や嘔吐がある場合
犬の下痢や嘔吐はよくみられる症状です。飼い主様の中には、少し様子を見ようと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
下痢や嘔吐がある中でも
- 回数が多い
- 血が混じっている
- 食欲がない
などの状態を伴う場合は、早期の診察が必要です。
下痢や嘔吐で考えられる主な病気は、
- 胃腸炎、食中毒
- 異物誤飲
- ウイルス性疾患(パルボウイルスなど)
- 膵炎、腸閉塞
- 寄生虫感染
などです。
また、未避妊のメス犬の場合は子宮蓄膿症による症状の一つとして嘔吐がある場合もあります。
下痢や嘔吐があると、とくに子犬や高齢犬では、脱水を起こしやすく命に関わることもあります。軽い症状でも早めにご相談ください。
咳をする・呼吸が苦しそうな場合
- 咳をするようになった
- 運動もしていないのに苦しそうに息をしている
- 呼吸時にヒューヒューや、ゼーゼーと音がする
など、呼吸に関わる症状が出ることがあります。そのようなときは、気管支や肺、心臓の病気が疑われます。
考えられる主な病気としては、
- 気管虚脱
- ケンネルコフ
- 気管支炎、肺炎
- 僧帽弁閉鎖不全症などの心臓病
- 異物の吸引
- 肺腫瘍
などがあります。
咳や呼吸の変化は、急変のリスクが高い症状の一つです。とくに、安静にしていても呼吸がいつもと違うという場合は、様子を見ずになるべく早く受診しましょう。
尿の量や回数が変わった場合
尿の量や回数は、健康かどうかを見る大切なバロメーターの一つです。
- トイレの回数が増えた
- 尿の色が変
- トイレを我慢しているように見える
など、排尿の変化は体の異常を知らせるサインです。
考えられる主な病気としては、
- 膀胱炎
- 尿道炎
- 尿石症(結石)
- 腎機能障害
- 糖尿病
- 前立腺疾患(オスの場合)
などが考えられます。
とくに尿が全く出ないといった症状がある場合、早急な診察が必要です。尿の状態によっては、命に関わる可能性もあるため注意して観察しましょう。
歩き方がおかしい・足をかばっている場合
散歩中や抱っこをしている時に急に犬が痛がる様子を見せることがあるかもしれません。
- 足を引きずる
- 片足を浮かせて歩く
- 段差を嫌がる
- 抱っこすると「キャン」となく
このような行動が見られるときには、骨や関節、神経の異常が疑われます。
考えられる主な病気としては
- 骨折・脱臼
- 椎間板ヘルニア
- 前十字靭帯断裂
- 関節炎(加齢や肥満)
- 骨の腫瘍
などがあります。
骨折は強い痛みを伴うため、食欲の低下をまねくことも。放置すると骨がうまくつかなくなり、今後の歩行に影響が出る可能性もあるため、早期の治療が必要です。
また、ケガや加齢によるものだけでなく、神経系の病気が隠れていることもあります。放置せずに受診することがおすすめです。
皮膚に異常がある場合
- 皮膚にできものがある
- 皮膚が赤くなる
- 毛が抜ける
- 皮膚や耳をかゆがる
など、皮膚に異常が見られることがあります。
このような場合は、皮膚の病気の可能性が高いです。
考えられる病気としては、
- 皮膚の腫瘍
- マラセチア性皮膚炎
- アレルギー性皮膚炎
- 細菌性皮膚炎
- 皮膚糸状菌症
- 甲状腺機能障害
- アロペシアX
といったものがあります。
皮膚の病気は、放置していると悪化して治りにくくなることが多いです。
また、治療に時間がかかるものもあるため、早期に当院を受診することをおすすめします。
犬種によっては皮膚の病気にかかりやすいこともあるため、気になる方は獣医師に相談してみましょう。
目に異常がある場合
- 目が赤い
- 涙が多い
- 目やにが多い
- 目を気にしている
など、目の異常が気になった場合も病気のサインの可能性があります。
目の症状が出る病気には
- 結膜炎
- 角膜炎
- 緑内障
- 目の腫瘍
などがあります。
目の病気は放置すると視力に関わることもあるため、早期に当院へご相談ください。
口や歯に異常がある場合
愛犬の口の中をチェックできていますか?
- よだれが多い
- 口臭が気になる
- 食べにくそうにしている
などの症状がある場合は、口の中に病気が隠れているかもしれません。
このような症状では
- 歯周病
- 歯槽膿漏
- 口内炎
- 口腔内腫瘍
などの病気が考えられます。
とくに、歯周病は高齢の犬に多くみられる病気の一つです。放置すると心臓など全身の状態が悪くなりかねません。
口や歯に気になる症状がある場合は、早めに受診しましょう。
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